こんにちは、算定チームです。
今回は「診療報酬の算定漏れ」をなくすためのヒントをご紹介します。

日々多忙な業務に追われるなかで、算定のうっかりミスが発生してしまうことがあります。
「レセプトを出した後に『あ、この加算、算定できたんじゃないか…』と気づいた」「病名が抜けて返戻になってしまった」といった経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで、日々の業務で役立つ 「算定漏れ防止チェックリスト」 をまとめました。ぜひご活用ください。

1. 診療情報入力時の確認事項

保険証・公費は有効?
患者さんの保険証や、難病・小児慢性特定疾病などの公費受給者証の有効期限を確認しましょう。切れていないか、変更がないかを忘れずチェック。

訪問時間は正確に記録
在宅患者訪問診療料や往診料には、時間外・深夜などの加算があります。開始・終了時間を正確に記録することで加算の算定漏れを防げます。

診療内容を詳細に記載
行った処置や指導管理は診療録に具体的に記載しましょう。
例:在宅酸素療法指導管理料 → 使用機器の種類・指導内容を明記。

2. 算定時の確認事項

基本診療料は在総管?施設総管?
「在宅時医学総合管理料(在総管)」か「施設入居時等医学総合管理料(施設総管)」かを確認。
退院後の訪問なら「在宅移行早期加算」の要件も忘れずに。

指導・管理料は漏れなく
患者さんの病態に合わせて、在宅自己注射指導管理料や在宅人工呼吸指導管理料などが算定できるか確認。
※一部は処置料と併算定不可の場合あり。

特例的な加算をチェック
緊急訪問や頻回訪問など、条件を満たせば加算可能。
また、複数患者を同じ建物で診察した場合は、「同一建物居住者」の算定 を忘れずに。
特に 「頻回訪問加算」 は2024年改定でルールが見直されています。最新情報を確認しておきましょう。

3. レセプト提出前の最終チェック

病名と算定は合っている?
算定した項目に対応する病名がカルテに記載されているか確認。
例:特定疾患療養管理料 → 糖尿病や高血圧症など、該当疾患の記載が必須。

症状詳記は必要?
病名だけでは算定理由が伝わりにくい場合は「症状詳記」を必ず添付。
特に頻回訪問や在宅ターミナルケア加算では重要です。

過去の返戻・査定から学ぶ
返戻や査定になったケースを振り返り、チェック項目に追加することで同じミスを防止できます。

このチェックリストを活用して、日々の「うっかりミス」を減らし、適正な診療報酬の算定につなげていきましょう。
院内の算定スキルアップにぜひお役立てください。

なお、当院ではさらに細かい算定時チェックリストを作成し、日々の業務で活用しています。

ひのでクリニック