先日開催された「8月のゆるつな」も、多くの方にご参加いただき、ありがとうございます。
今回は、「在宅緩和ケア②心不全」をテーマに当院の世戸医師よりレクチャーしました。
”緩和ケア”と聞くと”もう治療ができないときに行うもの”と思われがちですが、実際には、心不全における緩和ケアは病気の経過の初期段階から、治療と並行して開始する必要があります。

緩和ケアでは、以下のようなことを大切にすると学びました。
・トータルペイン(全人的苦痛)の理解
→ 身体的な痛みだけでなく、心理的・社会的・スピリチュアルな苦痛も含めた評価。

・質の高いコミュニケーション
→ 予後の説明や治療目標の共有、意思決定のサポートなど、信頼関係を築く会話が重要。

・ご家族や介護者へのサポート
→ 心不全は患者さんだけの問題ではなく、支える人たちの苦労や悩みにも寄り添う必要がある。

📌 緩和ケアを始めるタイミングは「予後」ではなく「ニーズ」
心不全における緩和ケアは、”いつか必要になるもの”ではなく、
”何に困っているか”を判断し、早期から関わるべきケアです。
医療者一人ひとりが緩和ケアの視点を持ち、日々の関わりの中で小さな気づきを大切にすることが、患者さんとご家族の支えになります。

緩和ケアは、医師、看護師、薬剤師、リハビリスタッフ、管理栄養士、ケアマネージャー、医療ソーシャルワーカーなど、さまざまな職種が連携することが必要不可欠だということを再確認しました。

いつも多職種の皆さまにご協力いただいていることに、心より感謝申し上げます。

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次回9月のゆるつなは・・・
在宅緩和ケアシリーズ③呼吸器疾患
の予定です。
皆様のご参加をお待ちしています!

ひのでクリニック