認知症の方との暮らしでは、同じことを何度も聞かれたり、外出や服薬が心配になったりと、ご家族がさまざまな不安を抱えることがあります。介護を続けるなかで疲れを感じることも、決して特別なことではありません。

訪問診療では、医師が定期的にご自宅を訪問し、体調の確認や必要な診療を行います。ご本人が普段過ごしている環境で診療できるため、症状だけでなく、日々の暮らしや生活の変化にも目を向けながら支援を考えられることが特徴です。

だからこそ、私たちは認知症の症状だけを見るのではなく、ご本人がこれまで大切にしてきたことや、ご家族が抱える思いにも耳を傾けることを大切にしています。

ご本人とご家族が、住み慣れたご自宅で安心して暮らし続けられるよう、それぞれの状況に寄り添いながら支えていきます。

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【「その人らしさ」は認知症になっても変わりません】
認知症になったからといって、その人がこれまで大切にしてきたことや、その人らしさまで失われるわけではありません。

私たちは、病気や症状だけを見るのではなく、これまでどのような暮らしを送り、何を大切にしてこられたのかにも目を向けています。

たとえば、これまでの生活習慣や日々の楽しみ、ご本人が安心できる過ごし方を知ることは、その方に合った生活を考えるうえで大切な手がかりになります。

ご本人の思いや生活習慣を尊重しながら、その方らしく過ごせる方法を考えていくことが、安心して暮らし続けるための支えとなるでしょう。

【ご家族の「困った」という気持ちにも耳を傾けます】
認知症の方を支えるなかで、ご家族が疲れを感じたり、「この対応でよいのだろうか」と迷ったりすることは自然なことです。

介護をする方の不安や負担が大きくなると、ご本人との暮らしにも影響する場合があります。そのため、私たちはご本人の症状だけでなく、ご家族が抱える「困った」という気持ちにも耳を傾けることを大切にしています。

たとえば、同じ質問を繰り返されることへの戸惑いや、服薬の管理、食事や睡眠の変化など、日々の暮らしのなかには小さな悩みが積み重なることもあるでしょう。

一つひとつは些細に感じられることでも、誰かに相談することで状況を整理し、必要なサポートにつながるケースがあります。

ご家族だけで抱え込む必要はありません。ご本人のことはもちろん、ご家族自身の気持ちにも目を向けながら、これからの暮らしを考えていくことが大切です。

【日々の小さな変化を、ご家族と共有しながら見守ります】
認知症の方の体調や生活には、日々のなかで小さな変化が現れることがあります。ご自宅で過ごしているからこそ、ご本人やご家族が気づける変化も少なくありません。

定期的な診療では、体調だけでなく、食事や睡眠、服薬など、普段の生活の様子にも目を向けます。ご家族からお話を伺いながら、「以前より食事量が減った」「眠れない日が増えた」「薬を飲み忘れることが多くなった」といった日々の変化を共有し、状況を整理していきます。

気になることがあったときに相談できる存在がいることは、ご本人にとってもご家族にとっても安心につながるでしょう。

大きな変化が起こってから対応するのではなく、日々の暮らしを見守りながら、その時々の状況に合った対応を考えていくことを大切にしています。

【医療だけでなく、地域のさまざまな支えとつながります】
認知症の方が住み慣れたご自宅で安心して暮らし続けるためには、医療だけですべてを支えることが難しいことがあります。そこで大切になるのが、地域のさまざまな専門職やサービスとの連携です。

たとえば、日々の生活を支える介護サービスや、健康面を支援する訪問看護など、それぞれの専門職が役割を担っています。

状況に応じて、ケアマネジャーをはじめとした関係者と情報を共有し、必要な支援につなげることで、ご本人とご家族をさまざまな面から支えることができます。

一つの医療機関だけで抱え込むのではなく、それぞれの専門職が連携しながら見守ることで、日々の困りごとにも対応しやすくなります。
必要な支援とつながりながら、その方らしい暮らしを続けられるよう、ともに考えていきます。

【「安心して暮らせる毎日」を目指して】
私たちが目指しているのは、認知症という病気だけに向き合うのではなく、ご本人とご家族が安心して日々の暮らしを続けられるようサポートすることです。

ご本人には、住み慣れた場所で自分らしく過ごせる安心を。
ご家族には、一人で抱え込まず、困ったときに相談できる安心を。

そうした日々の安心を積み重ねることが、在宅での暮らしを支えることにつながると考えています。

医療や介護、地域がそれぞれの立場から支え合うことで、一人ひとりの状況に合った環境を整えやすくなります。
その方らしい暮らしを大切にしながら、ご本人、ご家族、地域とともに歩んでいきます。

【まとめ】
認知症の方との暮らしでは、ご本人の変化だけでなく、ご家族が抱える不安や負担にも目を向けることが大切です。

食事や睡眠、服薬など日々の小さな変化を共有し、必要に応じて医療や介護のサポートにつなげることで、安心して暮らし続けるための選択肢が広がります。

当院では、認知症の方だけでなく、ご家族の思いにも耳を傾けながら、一人ひとりの暮らしに寄り添う訪問診療を心がけています。

「自宅での生活を続けられるか心配」「認知症の家族への対応に迷っている」など、日々の暮らしのなかで気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。

 

ひのでクリニックでは緩和ケアや症状緩和に力を入れています。当院では症状緩和に強い複数の医師が連携し、あらゆる疾患に伴う苦痛や不安を和らげ、生活しやすい治療を心がけています。
ご本人とご家族の想いを第一に、ご自宅での穏やかな療養、在宅緩和と温かな看取りを全力でサポートいたしますので、いつでもご相談ください。

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