こんにちは。算定チームです。いつもひのでクリニックのブログを読んでくださりありがとうございます。
以前、公費負担医療制度について、お話させていただいとことがありますが、今回は『小児慢性特定疾病に関する医療費助成制度』についてお話させていただきます。
小児慢性は、児童福祉法に基づき、小児慢性特定疾病にかかっている児童等の健全育成を目的として、その医療費の自己負担分の一部を助成する制度です。

令和3年 11 月時点で、16 疾患群、788 疾病が対象となっています。
16疾患群は、以下の通りです。
1.悪性新生物 2.慢性腎疾患 3.慢性呼吸器疾患 4.慢性心疾患 5.内分泌疾患
6.膠原病 7.糖尿病 8.先天性代謝異常 9.血液疾患 10.免疫疾患
11.神経・筋疾患 12.慢性消化器疾患 13.染色体又は遺伝子に変化を伴う症候群
14.皮膚疾患 15.骨系統疾患 16.脈管系疾患
それぞれの疾患群は、さらに多くの疾病に分類されており、幅広い疾患が対象となっています。

対象年齢
(1)18歳未満の児童であること
※ 18歳に達した時点で受給者証を有し、毎年、更新申請をして認められた場合は、20歳未満まで延長可
(2)小児慢性特定疾病にかかっており、かつ、厚生労働大臣の定める認定基準に該当する方

対象となる医療費
●認定された小児慢性特定疾病の治療(保険診療分)に限ります
● 診察
● 薬剤又は治療材料の支給
● 医学的処置、手術及びその他の治療
● 居宅における療養上の管理及びその治療に伴う世話その他の看護
● 病院又は診療所への入院及びその療養に伴う世話その他の看護
※ 入院・通院ともに給付が受けられ、医師の処方箋に基づく院外処方投薬や指示書に基づく訪問看護も対象です。
※ 健康保険の対象となる医療に限ります(保険外の自費検査・診療等、治療用装具費は対象とならない)

月額自己負担上限額
●認定された場合、医療費の自己負担が3割から2割に減額され、月々の医療費の支払は自己負担上限額までとなります。
●自己負担額は、自己負担上限額管理票で管理されます。
●自己負担上限額は、市町村民税の課税額や年収、患者さんの状態によって階層区分があり、月ごとに設定され(0~15,000円)、その上限までとなります。

月額自己負担上限額に関する特例
◯重症区分に該当する方
次のいずれかに該当する方が対象です
1.重症患者認定基準に該当する方
2.高額な医療が長期的に継続する方(高額かつ長期)
小児慢性特定疾病に係る医療費総額が月5万円を超える月が年6回以上ある場合、基準に該当していると確認できる書類を添えて申請してください。
◯人工呼吸器等装着者
人工呼吸器または体外式補助人工心臓等を常時装着している方で、認定基準を満たす場合は、人工呼吸器装着者の限度額が適用されます。
◯世帯内按分特例
受診者が加入している医療保険上の同一世帯内において、小児慢性特定疾病の医療費助成または特定医療(指定難病)医療費助成を受けている方が複数いる場合は、世帯の負担額が増え   ないよう、申請により、世帯内按分特例の認定を受けることができます。
認定された場合は、自己負担上限額が世帯単位で按分され、自己負担上限額が個人ではなく世帯単位になり、自己負担上限額最上位者の金額になります。

有効期限
医療受給者証の有効期間は、原則、支給認定日から12月31日まで
※ただし、20歳になられる方は誕生日の前日まで

20歳以降は、他の医療費助成制度で助成を受けられる場合がありますが、助成の内容や認定の基準等が異なるため、それぞれ申請して認定を受ける必要があります。

以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。

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