こんにちは、診療チーム看護師の蔵重です。
先日、プライマリ・ケア連合学会学術大会に参加・登壇してきました。貴重な経験や学びがあったので報告します。


インタラクティブセッション:事例の書き方講座
昨年に引き続き、プライマリ・ケア認定看護師申請を目指す看護師や他職種に向けた「事例の書き方講座」をプライマリ・ケア看護師の仲間たちとともに開催しました。30名以上の参加者があり、グループワークや質問も盛り上がり、大変手応えを感じました。
事例を構造的に記載すること、枠組みやモデルを用いてアセスメントすることが重要であることを伝えられたと思います。看護師以外の職種の方にもご参加いただき、グループワークでは職種を越えた交流がありよりよい学びとなりました。

シンポジウム:これからの移行期医療を考える
次に、小児科学会とのジョイント企画であるシンポジウム「これからの移行期医療を考える」にも参加しました。小児科学会の窪田満先生、いちのせファミリークリニックの一ノ瀬英史先生とともに登壇しました。企画者座長は北西尚史先生と宮崎景先生。
窪田先生より小児科医から移行期医療の動向や歴史を含めた解説をしていただきました。移行期医療のアプリも紹介がありました!
プライマリ・ケア医の立場から一ノ瀬先生が事例を紹介しながら現場で出会う移行期医療について説明、問題提起されました。
蔵重はプライマリ・ケア看護師の立場から医療的ケア児の移行期の現状を発信しました。
シンポジウムの後半では、質問に答えつつ、小児科医とプライマリ・ケア医の連携や互いの本音を伝え合う場面もあり、和やかな雰囲気で終了しました。
当院の患者様の中にも小児科の年齢を越えた患者様が多くおられます。ご本人ご家族の気持ちに寄り添いながら、できるだけスムーズな移行期医療が実現できるようこれからも地域のクリニック・在宅医療の役割を果たしていいきたいと思います。
このような貴重な機会を与えていただいたこと、現場の看護師である私を温かく迎えていただいた先生方に感謝いたします。

インタレストグループ:プライマリ・ケア診療所における看護学生の実習指導を考える
インタレストグループ「プライマリ・ケア診療所における看護学生の実習指導を考える」では、看護学生を受け入れている4施設から現状と課題が発信されました。また、養護教諭の立場から小学校の保健室の現場もプライマリ・ケアの一環であり、診療所実習でコモンディジーズ(一般的な病気)の対応を習得する必要があるとの提案がありました。
その後のディスカッションでは、現役看護学生からの発言もあり、互いのニーズを探り合う場面が見られ、とても興味深い内容となりました。
当院でも昨年度から看護学生さんの実習受け入れを行っています。昨年度は大学側も当院も初めてのことで手探り状態でしたが、「できるだけ経験し学んでほしい」思いで受け入れを行いました。現場の様子、課題を発表しました。このセッションでの他施設の発表やその後のディスカッションからヒントを得たので、今年度は更に受け入れ体制を整え学生さんの学びをサポートできればと考えています。

他にもSDHや臨床倫理のセッションに参加してきました!
全国の仲間から刺激をもらい、学びの多い楽しい時間でした。

今回の学会参加を通じて、多くの学びとつながりを得ることができました。発表の準備は大変でしたが、その分達成感があり、他の参加者との情報交換も非常に有益でした。
学会で得た情報をクリニック内で少しずつ伝達し、当院にも取り入れられそうなものは提案していきたいと考えています。
今後も研修や学会に積極的に参加し、最新の知識と技術をクリニックの医療に活かしていきたいと思います。
また、明日以降のブログで、それぞれについて、4回に分けてさらに深堀りして書かせていただきますので、ご覧ください。

日本プライマリ・ケア連合学会
http://www.primarycare-japan.com


					
					
ひのでクリニック