食べさせてあげたいを叶えるために
いつもブログを読んでくださりありがとうございます。
当院で7月下旬から在宅医療で関わらせていただいている患者さんで、急激な神経難病の進行をされている方がいます。
意思疎通も難しい状態で、栄養も鼻から経鼻胃管という管を入れ、そこから栄養剤や水分、薬を注入しています。
進行性の難病で、治療も難しい方です。元々は美味しいものが好きな方で、ご家族が少しでも食べさせてあげたいという思いを
ずっともたれていました。
ただ、飲み込みも難しくなっており、誤嚥の危険性が高いです。
私たちはこの方に何とか味わっていただきたいと考えています。
先日、ご家族とお話をさせていただき、診察の中で口腔ケアをし、そこからスポンジブラシで人参ジュースを味わっていただきました。
緊張も強く舌をかみしめたりされる方なのですが、口腔ケアの前に口周囲などのマッサージも行い、
できる限りリラックスしていただいた上で、行いました。
スポンジブラシをうまく吸われ、少量ではありますが飲み込むこともできました。
ただ、痰も増えましたので、適宜吸引が必要でしたが、久しぶりにジュースを味わわせてあげられたことにご家族も
とても喜んでいただけました。
在宅医療は生活の一部と考えています。生活する上で叶えたいことがあれば、できる限り実現できるように
今後もサポートさせていただきたいと思います。
ひのでクリニック