医療現場でのレセプト業務において「症状詳記」は、非常に重要な役割を担っています。診療内容を正確に伝えるための記録項目であり、適切に記載されていなければ、診療報酬請求が認められないこともあるのです。

症状詳記が求められる理由

症状詳記の主な目的は、

  • 診療報酬請求に必要な情報を正確に伝えること
  • レセプト審査でのトラブルを防ぐこと

特に厚生労働省の資料『保険診療の理解のために(令和6年度版)』にもあるように、診療内容が明確でない場合は、「症状詳記」でその理由を補足することが必要とされています。

具体的には、次のポイントが求められます:

  1. 診療行為が必要な理由を簡潔明瞭かつ正確に記述すること。
  2. 客観的事実(検査結果など)に基づいて記載すること。
  3. 診療録やレセプト内容と矛盾しないこと。
  4. 虚偽の内容は絶対に書かないこと。

なぜ症状詳記が収益確保にもつながるのか?

症状詳記が不十分な場合、診療報酬の一部が認められないケースがあります。たとえば、記載不足や不整合が原因で、「必要な治療」と判断されなければ、請求が却下されてしまう可能性があるのです。

適切な症状詳記は、医療機関の収益を確保するだけでなく、患者様の状態を正確に記録し、適切な治療を継続するための重要な基盤となります。


症状詳記を正確に記載するためのポイント

  1. 経過、診断、治療内容を明確に記述する。
  2. 記載内容を定期的に見直すことでミスを未然に防ぐ
  3. 症状詳記の重要性をスタッフ間で共有し、記載レベルを高める。

症状詳記の意識が信頼につながる

症状詳記の適切な記載は、医療機関の信頼を高めるポイントでもあります。記録内容が正確であればあるほど、レセプト審査がスムーズに進み、現場の負担も軽減されるでしょう。

日々の業務の中で「症状詳記」の重要性をしっかりと意識し、質の高い医療を提供していきたいですね!

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