~査定・返戻の対策しよう!【レセプト病名編】~
こんにちは!算定チームです。
返戻や査定の通知を受け取ると、気が重くなるものですよね。でも、日々のレセプト業務で「病名」に気をつけるだけで、減点(査定)を減らすことができます。処方薬や検査、処置を行う際には必ず病名を記載しますが、気を付けたいのが「レセプト病名」という存在です。「レセプト病名」は、診療報酬請求のために診療内容に基づいて記載する病名のことです。カルテ上の診断名と完全に一致する必要はありませんが、診療報酬上で適切な病名である必要があります。カルテには正しい診断名が記載されていても、レセプト病名が不適切だと減点や返戻の対象となります。減点(査定)理由分析し日々の業務に活かしていくことが大切です。また、病名の記載もれによる減点(査定)は絶対避けたいですよね!
自治体によっても審査傾向が異なるとは思いますが、 薬剤と病名の関連性を明確にできてなかったり、適応外として減点(査定)されてたケースです。
◯クレナフィン爪外用液
減点理由:「爪白癬」が適応病名ですが、「足白癬」と記載されている場合、査定対象となります。また、処方には細菌培養検査で陽性が必須です。
→病名の適応名をしっかり確認すること、検査が同月内に実施されていない場合は、検査日をレセプトへ明記します。
◯アーチスト錠1.25mg
減点理由:1.25mgでは「慢性心不全」が適応病名となりますが、レセプト病名が「狭心症」だった場合に査定されることがあります。
→薬の規格ごとに適応病名が異なる場合があるので、しっかり確認が必要です。規格の他に、薬剤の使用量・期間・間隔なども気をつけます。
◯ ロセフィンなどの抗生剤処方
減点理由:傷病名がついていても、抗生剤の長期投与時に、状態・病態等から適応外使用と判断されることがあります。
→長期投与に対し検査の有無等や効能・効果に示されている傷病名に基づいた適切な病名を記載します。患者さんの状態によっては必要性や効果を「症状詳記」に明記したり、適切な病名転帰が必要です。
◆◆「レセプト病名」日々の対策◆◆
査定・返戻を防ぐために、日常的に取り入れたい対策を以下にまとめまてみました。
① 病名と薬・検査の適合チェック
・電子カルテ、レセプトチェックシステムを活用して、自動的に病名の矛盾やもれを確認しましょう。
・チェックリストを作成して、算定時に記載漏れがないか確認する習慣をつけるのがおすすめです。
② 定期的な病名の見直し
・月1回レセプト請求前に病名を確認「継続している疑い病名」「治癒した病名」「類似病名」など必要に応じて、医師へ確認し病名を整理します。
③ 症状詳記を活用
・査定されそうなケースではコメントを追加しておきましょう。
例:処方薬や検査の理由を簡潔に説明することで査定を防ぎやすくなります。
④ 院内ルールの整備
・過去の査定事例を分析し、レセプトチェックシステムで引っかかる項目をスタッフ全員で共有します。周知した内容を基に、院内ルールを作成して一貫性を保つと効率的です。
◆◆最後に◆◆
返戻や査定は、事前の準備とチェックで大幅に減らせるかなと思っています。
日々の業務で少しずつ意識を高めて、ミスのないレセプトを目指していきます!
以上、最後までお読みいただき、ありがとうございました。