こんにちは!ひのでクリニック診療チーム管理栄養士です!
先日行われた『口腔ケア』についての院内勉強会のレポートをお届けします✨
今回は、当院のSTが講師を務めました😊

🦷1. なぜ「お口」をケアするのか?
お口には数千億個もの細菌が潜んでいます。
それらが知らない間に誤って肺に入ってしまう「誤嚥(ごえん)」を起こすと、誤嚥性肺炎となることがあります。
さらに歯周病菌は心臓病、糖尿病、認知症の原因にもなり得ます。
口腔ケアはこれらの病気の予防だけでなく、衛生状態の改善や爽快感によるストレス軽減にもつながり、生活の質(QOL)を高める大切な習慣です。

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🪥2. 口腔ケアのポイント
口のケアをするときは、まずリラックスできる姿勢をとることが大切です。
座れる人は、いすに深く座り、足のうらがしっかり床につくようにします。
座ることが難しい場合は、背もたれを30~45度くらい起こし、まくらやタオルを使って頭と首をしっかり支えます。ケアを始める前に、まず口の中のようすをよく観察します。
次に、口の中が乾いているときは、保湿ジェルを少しぬってうるおしてからケアを始めます。
乾いたよごれを無理に取ると、出血してしまうことがあるからです。
スポンジブラシや歯ブラシは、水をしぼってから使い、少しずつやさしくそうじします。
一気に取ろうとせず、複数回にわけて行うことが大切です。
最後に、もう一度うすく保湿ジェルをぬります。

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💧3. 忘れがちだけど大事な「乾燥対策」「水分補給」
唾液には抗菌作用があり、お口の自然な防御機能として働いています。しかし、口腔内が乾燥したり脱水状態になると、細菌が急速に繁殖しやすくなってしまいます。こまめな水分補給や唾液腺マッサージ、保湿ジェルの使用は、誤嚥性肺炎や感染の予防に有効です。

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日々の何気ないケアが、お口の中を清潔に保ち、結果としてからだ全体の健康を支える大切な柱だと改めて実感しました。
管理栄養士として食支援に関わる中で、「食べにくい」「むせやすい」「食事が進まない」などの背景に、口腔の状態が大きく関係していると感じる場面が多くあります。
食事の工夫だけでなく、口の中の環境を整えることも、食べる意欲や安全な摂取につながる大切な支援のひとつです。
今後もチームの一員として、食と口腔ケアの両面から、その人らしい“食べる楽しみ”を支えていけたらと思います😊
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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