在宅医療を考え始めたら知っておきたい、通院と訪問診療の違い
こんにちは、算定チームです。いつもひのでクリニックのブログを読んでくださり、ありがとうございます。
在宅医療をご検討される際に、「通院と比べて訪問診療にはどんな違いがあるの?」と疑問に思われる方も多いのではないでしょうか。
今回は、通院と訪問診療の違いについて、いくつかのポイントに分けてご紹介します。
訪問診療を受けるには
まず前提として、訪問診療は【通院による療養が困難な方】が対象とななります。
高齢や障害、持病などにより、定期的な通院が難しい方が、ご自宅や施設で医療を受けられる制度です。
訪問診療と往診はどちらも在宅医療の一環であり、ご自宅や施設で医療を受けられます。
訪問診療は定期的・計画的に行う診察、往診は急な体調変化時に行う診察です。
① 初診・再診料の違い
病院やクリニックに通院する場合は「初診料」「再診料」がかかりますが、訪問診療ではそれに相当するものとして、「在宅患者訪問診療料」や「在宅時医学総合管理料(在総管)」などが算定されます。
通院よりも手厚い対応となる分、基本的な診療報酬は訪問診療の方が高く設定されています。
② 月ごとの包括的な管理料(在総管など)
訪問診療では、「在宅時医学総合管理料(在総管)」や「施設入居時等医学総合管理料(施設総管)」を月1回算定しています。
これは、定期的な訪問診療を継続的に行い、患者さんの医学的管理や病状の把握、計画的な診療などが含まれる包括的な診療報酬です。
なお、緊急時の診察には「往診料」などが算定されるため、すべての対応がこの管理料に含まれているわけではありません。
当院では、1割負担の方で、月7,000~8,000円前後が目安とお伝えしています。
③ 交通費などの実費
訪問診療や往診料では、医師がご自宅や施設へ伺うため、交通費が実費で必要となる場合があります。
交通費は医療保険の対象外のため、実費負担となります。
当院では、定期的な訪問診療では交通費はいただいておらず、往診時のみお願いしております。
④ 通院と在宅、費用以外での違いは?
費用だけでなく、「通院の負担が大きい」「介助が難しい」「病院までの距離がある」など、患者さんやご家族の状況によっては、在宅医療の方が結果的に安心で効率的なケースも少なくありません。
まとめ
訪問診療は、通院の手間や体への負担を減らし、ご自宅で安心して医療を受けられるという大きなメリットがあります。費用面では通院よりやや高く感じることもありますが、医療費の助成制度や高額療養費制度などのサポートもありますので、ご不安なことがあればぜひお気軽にご相談ください。
訪問診療の費用については、以前のブログでも詳しくご紹介していますので、ぜひあわせてご覧ください。
以上、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。